現代競馬は予想より買い方
私が競馬を始めた平成元年、馬券と言えば枠連のことだった。売れている馬券の9割方は枠連であり、残りの単勝・複勝は玄人が買うものだという印象しかない。もちろん、私も当時は枠連しか買っていない。応援馬券的に単勝を買うというのも、かっこ悪いというか軟弱な感じがして、馬券師のつもりになっていた若き私に買うことは考えられなかった。
その後、人気馬が出走取り消しになった際に枠連が返還されず、同枠の人気薄に期待するほかないという枠連の大きな問題から、JRAも重い腰を上げようやく馬連が登場した。その後は、3連複・馬単・3連単などと次々に新馬券が発売され、今や馬券は予想より買い方が重要とされるまでに至った。
枠連の頃は、予想した後の馬券の買い方と言えば、せいぜい流しかボックスのどちらにするかだけ考えれば良かったのが、今やマルチとかフォーメーションなどといったそれまで無かった概念が登場し、買い方が複雑になった。それに併せて「予想は当たったが馬券が外れた」などといった事例が散見されることになった。
よって、今や馬券は予想より買い方が肝心になったと言えるところ、その買い方におそらく正解というものはなく、自分に合った買い方を見つけるほかない。私の場合、導入当初の3連単は「1頭軸4頭ヒモのマルチ」という36点買いを基本としていたが、これがあまりにも当たらなかった。
その次は3連単フォーメーションの2頭-4頭-10頭(被りあり)の36点にしたが、これも当たらない。そして今や究極の必勝法「3連単は買わない」に行きついた。結局、競馬を始めた頃と同じ「枠連」と「馬連」に回帰した。
そうなると結局、買い方で悩むところは流しかボックスかとなるのだが、長い競馬歴の末に行きついたのは「流し」だった。これは予想の仕方や自分に合う合わないがあり、人それぞれだと思うが私は「流し」に決めた。その理由は、「勝つ」馬を探してその馬から買うのが本来あるべき姿だということからである。
じゃあ、馬単でいいんじゃないかというと、それはリスクが大きすぎる。どれだけ強い馬でも勝負のアヤで2着になることはある。だから枠連であって馬連なのだ。そうやって券種と買い方が決まると、最後に残るのは「資金の分配方法」である。今まで私は「購入額均等」と「払戻額均等」をその場に合わせて買ってきたが、これがどうも良くない。
「購入額均等」と「払戻額均等」
結果が全てという訳ではないが、まずは現実に負け続けているという事実があり、印象としては「購入額均等」にすると堅く決まり払い戻しが少なくなり、「払戻額均等」にすると荒れてしまい「購入額均等」にしとけば良かったという事が多い気がする。被害妄想だろうか…
そこで、購入額均等と払戻額均等、そして少し特殊であるが買い方としてよく見たり聞いたりする「1点集中型」について、それぞれの良いところ・悪いところを整理してみよう。なお「1点集中型」とは、複数の買い目を買う際に自信のある1点に資金を集中して賭け、残りの買い目は元になるように賭ける方法である。
分かりやすいように、オッズがそれぞれ5倍、10倍、15倍、20倍、100倍という5点に対して5,000円の資金で賭ける場合を想定して検討する。
購入額均等
購入額均等の良いところは、何といってもオッズの高いところで当たった場合に大儲けできるところ。逆に堅く決まった場合は、最悪「トリガミ」ということもある。例で言うと、1,000円×5点で買うことになるから、100倍で当たれば5,000円が100,000円になるが、5倍で当たれば5,000円賭けて5,000円のトントンである。
払戻額均等
払戻額均等の場合は、5倍に2,400円、10倍に1,200円、15倍に800円、20倍に500円、100倍に100円賭けることになり、当たれば12,000円か10,000円になる。この方法のいいところは、どれでも当たれば同じだけの払い戻しがあるから、一喜一憂する必要がないし、その後の資金計画が立てやすい。トリガミの恐れもない。
1点集中型
最後の1点集中型は、どの買い目に集中させるかで結果がかなり変わる。それが5倍なら5倍で当たれば18,500円(他の買い目で当たれば勿論5,000円)、10倍なら32,000円、15倍なら46,500円、20倍なら60,000円、100倍なら280,000円となる。
どの買い目に集中させるかでかなり結果が変わるため評価は難しいが、特に払戻額均等がこの例では当たっても5,000円が10,000円にしかならないところ、集中させた1点がきた場合に限るとはいえ、18,500円~最大は280,000円になるというのは大きい。そもそも、それがギャンブルの本質ではないか。
ただし、この1点集中、どうせならいっそ、その1点だけ買うのはどうなのか。その場合、1点集中の時その1点がくれば、それぞれ18,500円、32,000円、46,500円、60,000円、280,000円となるところ、1点買いにすれば25,000円、50,000円、75,000円、100,000円、500,000円となる。
まとめ
う~ん、これはもう1点集中ではなく、1点買いにすべきかもしれない。しかし、1点買いの場合、外れたらそこで終了である。1点集中の場合は集中させた出目でこなくとも、少なくとも当たれば次のレースで再度挑戦ができる。結局、どの買い方か良いかは、短期勝負か長期勝負か、それによるのかもしれない。
最も短期勝負に適しているのが「1点買い」、最も長期勝負に適しているのが「払戻額均等」というところか。特に投資競馬のように少しずつ資金を増やしていくなら、「払戻額均等」で払戻額を投資額の1.2倍や1.3倍にする、それを繰り返していくというのが良さそうだ。
その折衷案的な買い方が「購入額均等」と「1点集中型」となり、よりギャンブル性が高いのが「1点集中型」であろうか。結論を言うと、どれが良いというよりは、競馬を投資とみるか博奕とみるか、細く長く遊ぶか太く短く遊ぶかといった、競馬に対する取り組み方によるかもしれない。
