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河内洋~武豊の兄弟子にして全国リーディングにもなった名騎手

競馬
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河内やんけ

初めてナニワ金融道の桑田を見た時、私は「河内やんけ」と思った。河内とは2025年3月4日に70歳の定年で調教師を引退した、元騎手の河内洋である。1980年には25歳にして全国リーディングジョッキーとなり、その後も1985年、1986年と計3回全国リーディングになったトップジョッキーである。

私が競馬を始めた1989年にはまだ河内洋は34歳であり、その前年である1988年には、アラホウトクで桜花賞を、サッカーボーイでマイルCSを制し、あのオグリキャップでも重賞5勝を挙げている。オグリキャップは南井克己の印象が強いが、中央への転厩当初は河内洋が乗っていたのだ。

また、同年の河内洋は6月4日に33歳3カ月という当時史上最年少記録での通算1000勝を達成し、自身が1986年に記録した年間重賞勝利記録を12から13へ更新したというような年で、まさに充実期を迎えていた頃であった。

しかし、その翌年である1989年には、もう弟弟子の武豊が3年目にして全国リーディングジョッキーになっており、私だけでなく競馬ファン全員の注目は武豊の騎乗にあって、河内洋は「元」関西のトップ騎手というイメージだった。

そして、私が初めて見た1989年のダービーだが、そのレースの1番人気が河内洋騎乗のロングシンホニーだった。だが、単勝オッズ6.0倍、支持率は東京優駿史上最低となる12.3パーセントという押し出された人気だった。

本命不在のダービー

皐月賞を勝ったドクタースパートは、その皐月賞がドロドロの不良馬場であったことなどから人気がなく(4番人気)、逆に皐月賞2着のウィナーズサークルが3番人気、2番人気が皐月賞不出走でNHK杯3着のマイネルブレーブという本命不在のダービーだった。

そして1番人気が河内のロングシンホニーだったが、未勝利→400万下→若草Sと3連勝中といういわゆる「関西の秘密兵器」だった。当時は関西馬は弱く、何度も「関西の秘密兵器」がダービーにチャレンジし、厚い壁に阻まれていた。

そして、このロングシンホニーも5着に敗れ(勝ったのはウィナーズサークル)、河内洋も関西の秘密兵器も念願のダービー制覇は敵わなかった。やはり、もう河内洋は終わっているのか、もう武豊には遥かに及ばないのか、そういった感想だった。しかし、河内洋は2000年ついにダービーを制覇する。

母仔三代によるクラシック制覇

1番人気は前人未到のダービー3連覇(1998年スペシャルウィーク、1999年アドマイヤベガ)のかかる武豊騎乗の皐月賞馬エアシャカール。河内洋は3番人気のアグネスフライト。このアグネスフライトは、1990年に河内騎乗で桜花賞を制したアグネスフローラの仔である。

また、アグネスフローラは、河内がデビュー6年目の1979年に優駿牝馬(オークス)で八大競走初制覇を果たしたアグネスレディーの仔である。そして、河内洋は武豊のエアシャカールとの競り合いを制し、ダービーを勝利する。

アグネスレディーからフローラ、フライトへと続いた母仔三代によるクラシック制覇は、中央競馬史上初の記録である。また河内洋はデビュー27年目にしてダービージョッキーとなったが、ダービー初騎乗から17戦目でのダービー優勝は柴田政人の19戦に次ぐ史上2位、45歳3カ月7日での優勝は史上4位の年長記録だった。

その3年後の2003年に、河内は騎手を引退して調教師へとなる。武豊の登場からは常に関西の2番手、3番手で華もなく目立った活躍は無かったが、腕は確かであり関西のファンからは絶大な信頼をよせる騎手だった。

玄人受けした騎手

河内と言えばアグネスというイメージが強いが、2001年に皐月賞を勝ったアグネスタキオンがもし無事であったら、3冠ジョッキーになっていたかもしれない。ならばもう少し全国区で競馬ファン以外にも名前が売れていたかもしれない。

私が競馬を始める前の1980年代の関西の競馬は、この河内洋と田原成貴が鎬を削り、常にトップ争いとしていたという。性格、騎乗ともに冷静かつ堅実であった河内と、破天荒、派手さを売りとしていた田原のライバル争い、見てみたかったなぁ。

玄人受けした騎手とされ、その騎乗技術は高く評価されており、私も現場で「下手くそ」などというヤジはほとんど聞かなかった。馬が負けても、なんとなく(河内でこれやったらしゃあない。)といった雰囲気だった。

武田作十郎厩舎の弟弟子になる「レジェンド」武豊をして、「兄弟子に河内さんがいたことが大きかった。あの人がいなかったら天狗になっていたと思う」と言っており、その技術を認めていたという。

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Diomed(ダイオメド)といいます。1969年生まれのおっさんです。
競馬や馬券のこと、その他ギャンブルにまつわる話を思いつくままに書いています。

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