競馬は文化であり文学
「不倫は文化」だと言った裸足の芸能人がいたが、実際「文化」と言うのはいかがなものであろうか。一方で「競馬は文化」というのは世界の常識であり、間違いがない。しかし、まだまだ日本では浸透していないと見受けられ、国民の生活の一部になってほしいと思っている私にとっては、さみしいところである。
オーストラリアなどはメルボルンカップが国民的行事となっていて、それは毎年の11月の第一火曜日に行われるのだが、なんとその日は祝日になるそうだ。 東京優駿(日本ダービー)も祝日にして日本国民全員で楽しむべきだと思ったら、そもそも日曜日だった。
そして、競馬は文学でもある。ディック・フランシスの諸作品なんて競馬シリーズという枠に収まらず、ミステリーとして最高峰に位置している。様々なミステリーや冒険小説を読んできたが、競馬好きという面を差し引いても、私の中ではフランシスの「興奮」が今のところベスト小説だ。
他にも競馬を題材にした小説は沢山あり、有名なものとして、宮本輝の「優駿」や、何度も小説化された「シービスケット」がある。特に2001年にローラ・ヒレンブランドによる「シービスケット」は大ヒットしたから、名前に聞き覚えのある人も多いはずだ。
競馬読本シリーズ
そして、B級小説と言っては叱られるかもしれないが、第2次競馬ブームの1980年後半から90年台に次々に発売された宝島社の別冊宝島「競馬○○読本」シリーズというのがあって、これを当時は出るたびに買って読んでいた。
ちなみに、「このミス」の愛称で知られる「このミステリーがすごい」も、この宝島別冊のシリーズのひとつである。 本当に、競馬というのは、競馬場で生で見るサラブレッド、場外で推理して買う馬券、そして字と絵で楽しむ小説や漫画と、どの角度からも楽しめて、そのひとつひとつが素晴らしい。もはや文化を超えた存在と言っていいだろう。 私の人生に競馬があってよかった。

